旧怪談

旧(ふるい)怪談―耳袋より (幽ブックス)

旧(ふるい)怪談―耳袋より (幽ブックス)

図書館で京極夏彦の本を3冊借りてきたんだけど、1冊しか読み終えることができずに返却日を迎えてしまいました・・・。唯一読み終えたのがこれ。ちなみに貸し出し期間は2週間なので、せめて2冊は読み終えられるかと思ったんだけど・・・昼間はほとんど読めないし、息子が寝てからもご飯作ったり忙しいからなぁ。


これは、江戸時代の耳袋の中の怪談っぽい話を、京極夏彦が現代の怪談風に書いたもの。ショートショートと言ってもいいほど短い短編がいくつも入ってます。京極の文の後に、原文も載っているので違いを比べることもできます。


怪談と言っているけど、全然怖くはないかなー。


京極というと妖怪のイメージが強いと思うけど、この本には妖怪は出てこなくて、何か怪異があっても「それは、豆腐小僧の仕業だね」なんて解説もなし。
それがかえって怖いかなー。妖怪の仕業にできる方がほっとするというか。結局なんだったの?不思議なことがあったのか無かったのか、あったとしたら一体何が起こったのか気になって終わる・・・という終わり方の話がほとんどです。


あ、魍魎は出てきてたなー。
たしか「魍魎のハコ(漢字がでてこない・・・)」の中にも書かれていたエピソードで、死体をさらっていく仕事をする魍魎の話。あと、他にも京極作品の中で薀蓄として語られる話があって(番町皿屋敷のお菊さんのモデルになった人の話とか)京極ファンなら楽しめるかも。