塗仏の宴−宴の始末

塗仏の宴 宴の始末 (講談社ノベルス)

シリーズ第7作。
「支度」の謎が解き明かされる!これだけの謎が全て絡んできて一つに集約するのか、凄い!・・・と思ってたら、後催眠かよおい。そのネタは「支度」で散々やってるだろ!!同じネタで種明かしすんなよ・・・。

まあ、でもこれだけ多くの謎を散りばめちゃった前編を作ってると、全てを収斂する技だけでもかなりのものなのかもしれません。ただ、私は納得いきませんけどね、この作品。

敦っちゃんが誘拐され、焦燥感に包まれる三馬鹿トリオ(苦笑)が痛々しいし、最後に、もっと黒幕を榎さんにぶっ飛ばして欲しかったのに、なんか消化不良だし。うーん・・・感想が持ちづらい・・・。とりあえず、今後の京極堂シリーズは、あの黒幕VS京極堂とかになっちゃうんだろうか。いやだなぁ、分かりやすくて。

家族って何だろう。血の絆って何だろう。「始末」を読むと、そんなことも考えます。「家族同士闘わせる」っていうゲームだったわけだけど、そんなの、普通のことじゃないかな?とも思うのです。家族って、何かもめて、それを何となくやり過ごしたり、乗りこえて続いていくものじゃないのかな。






<名言集>

「家族とは解決するものではないんですよ」益田龍一

この益田君の台詞で、何か腑に落ちるものがあったので。