火村英生に捧げる犯罪


火村英生に捧げる犯罪

火村英生に捧げる犯罪


図書館で借りました、久しぶりの有栖川有栖


短い話が多くて、簡単に読めます。あとがきによると、携帯小説で連載していたものを本にした作品もあって、それでページ数を抑える必要があったとか。そのため、火村先生の出てこない話(電話でアリスと会話して謎解きをする)とかちょっと珍しい形の話もあるけど、すべては短くまとめるためらしい。何か制約がうまれることで、創作にかえって良い刺激を与えることってあるんだなぁという感じ。火村先生がまた休講にしてフィールドワークをするよりも、電話の会話だけで謎が解けた、という方が面白いものね。


表題作の「火村英生に捧げる犯罪」は、途中まで火村先生の宿敵R教授が登場して知的な推理合戦でもするのかと思ったから、ちょっと肩透かしをくらった気分。そこまでドキドキワクワクな展開ではなかったです・・・。