コクーン歌舞伎「東海道四谷怪談」(南番)

渋谷のシアターコクーンで歌舞伎を観てきたよ。北番と南番があるんだけど、北番の方がチケット取れなくて(普段はやらない「三角屋敷」というエピソードも上演されるから)、南番を観ました。でも、南番もオーソドックスに楽しみたいという人には十分オススメ。


初めて歌舞伎観たんだけどね、もうすっごい面白かった!
なんていうか、サービス精神旺盛なのね。役者さんはバンバン客席に降りてくるし、花道から登場するのが基本。ものすごい近くで見られるんですよ1階席の人は(私は2階席だったので、よく見えないシーンも多かった・・・。)


イヤホンマイクで解説とかなくて、言ってること分かるかなぁと思ったけど、だいたいは分かりました。事前にあらすじを調べていたのと、京極先生の本(嗤う伊右衛門 (中公文庫))を読んでたのが良かったみたい。何にも下調べなしで見ると分かりにくいかもしれません。


全員男って分かってるんだけど、もうね、お袖さん(お岩さんの妹)とか綺麗だったよー。


怪談と言っても、歌舞伎だしそんなに怖くないかなぁと思ってたら、結構ぞくっとする場面も・・・。出るぞ出るぞ出るぞ・・・と思わせといて、あれ、気のせいか・・・と思ったら、出たりして、怪談の基本形は、鶴屋南北の時代から出来てるのねぇ〜なんて感心。


前半は、お岩さんが幽霊になるまでの説明で、薬を飲んでから顔がただれてくるまでが、怖い。
後半は、ひたすら祟るお岩さん。チャンバラもあったりして賑やかです。何しろ、1階席の前の方はカッパを着てビニールシートを持ってるんだよ(舞台にお堀があって、水しぶきが飛ぶから)。提灯が燃えて、中からお岩さんが出てきたり。すごいなぁすごいなぁという感じで、後半は怖くありません。


お岩さんの怪談と、赤穂浪士の討ち入りが関係あるとは知らなかった(ま、そのへんはフィクションなんだろうけど)。よっぽど当時、討ち入りが美談としてもてはやされたんだろうね。今から思うと、別に怪談にくっつけなくてもいいじゃん、みたいな。


ともかく、楽しくて、最後は観客総立ちで拍手!
もし、行こうかどうしようか迷ってる人がいるなら即行くべきです。(でもチケット取れないかな?)