水車館の殺人


水車館の殺人 (講談社文庫)
館シリーズ第2作。これは、暗い。でもこの暗さがイイ。と言うか、この暗さが一つの叙述トリックなんだよね。気付けたら凄い。

私は、「この館の色、よくわかんねー」とは思ったんだけど、気付けなかった(でもここまで迫っただけでも凄いでしょ?!)

それから、綾辻の良さって《トリック》と《幻想的な雰囲気》だと思うんですけど、水車館は《幻想的》なところが出てて素敵です。
山奥の怪しげな館の主人は常に白いマスクを被り、その幼な妻は超美少女。年に一度訪れる、全員怪しそうな客達。そして今時居る、執事とメイド。最後の最後に出てくる合理的解決のできない幻想的な謎。いいなぁ。