森絵都｢カラフル」

学校の図書室で借りました。小学生が読むなら、高学年向きでしょうか。難しい言葉はないから、4，5年生でいけると思うけど、主人公が中学生で、受験などの話題もあるので、6年生ぐらいじゃないと共感はしにくいかな？

主人公は、たった今死んじゃった、とある魂。前世の記憶は一切無い。何らかの罪を犯して死んだらしい。
と、そこに一人の天使が現れ、生き返るチャンスを与えるという（このチャンス、というか試練は拒めないことになっている。）
と言っても、ただ生き返らせてくれるのではなく、ある少年の身体を借りて（本の中では｢ホームステイ｣と言ってる）数ヶ月過ごし、自分の罪を思い出せたら合格なのだ。

こう書くと、なんともファンタジーな展開だけど、主人公にいつしか感情移入して、びっくりしたり悲しんだり。最後の記憶が戻るか戻らないか、というシーンではちょっと感動しちゃいました。
前向きに生きる、というよりは、嫌なことがあってももう少ししぶとく頑張ってみるかーって思える本。