バッテリーⅢ

バッテリー 3 (角川文庫)
あさのあつこ作、バッテリーシリーズ第3作。
Ⅱで起きた事件の後、活動停止になっていた野球部が動き始めます。


巧たち1年生vs2,3年生レギュラーたちの紅白戦があるんだけど、それが面白い!
巧や豪が魅力的なのは勿論だけど、その周りの登場人物たちも実に生き生きとしていて良いのです。


野球が好き、という気持ちで巧を感心させた沢口に、その相棒の東谷。調子のいい吉貞。なんか格好いい先輩、海音寺。オトムライも、小町も、校長までもが生きている感じがする。


前に感想で「巧が周りに影響されて変わっていくんじゃなく、巧が周りを変えていく話」だと書いたけど、やっぱりそういう面は絶対あるんだけど、それだけじゃなくなってきました。巧は、自分さえ野球をやれれば満足!という人間だったのに、豪が自分の球を捕れるか心配し、自分のキャッチャーはお前だろ、離れたところで見てるなんて許さないからな、なんて言っちゃって。成長期の彼らは、どんどん変わっていくんだなぁ。