ハウルの動く城

ロマンアルバム  ハウルの動く城
しばらく前に観た、宮崎駿監督の「ハウルの動く城」感想です。
ネタばれしますので注意。



まず、何かと問題視されていた(?)キムタクの声優は、悪くなかったのです。ちょっとキムタクの顔が浮かぶ時もあったけど、基本的にいわゆる「2枚目声」だったのでハウルの声としては悪くない感じでした。


でも、でもね。観終わった後のあの脱力感は何だろう。


まず、主人公の生い立ちとかがよくわかんない。どうやら原作だと、3姉妹らしいけど、その辺もよく分からないし、亡くなってるお父さんや、再婚してるお母さんの関係も曖昧なんだよね。もしかして、話の本筋に関係ないからって切ったのかもしれないけど、ソフィーの生い立ちは知っておきたい気がする。


次に、ハウルが「美しくなければ、生きている意味が無い」などと言うけど、ソフィーは「私なんて美しかったことないわ!」と言うところです。
確かに、若いころのソフィーは地味だし、おばあさんになったら言わずもがな。でも、最後にハウルはソフィーを愛すよね(っていうか、ソフィーはモテすぎでいろんな人に愛されちゃって、あれもどうかと思うけど)
ここはずばり「美しさは内面から現われるもの」っていうテーマでしょう?
でも、ソフィーは若返る時にしか「愛してる」とか言わないし、ハウルも若いソフィーにしかキスしない。ちゃんと、ソフィーが自分に自信を持ち、おばあさんのソフィーも愛されていたら、いいのにな。。。



あと、呪いのこと。ソフィーは、ころころと若さと老いをいったりきたりするけど、結局どういう呪いだったの?魔女が、自分でも解けないって言ってたのに、解けちゃったの?
ハウルカルシファーの契約のところも、ソフィーが過去を覗いてて、それがポイントになってたのかな?
よくわかんないことが多すぎです・・・。謎を自分で解け、っていう意図があるのかもしれないけど、ちょっと不親切じゃないかなーと思うのです。


他には、もろ反戦がテーマになってるけど、ちょっと安直じゃないかなぁ。
例えば「もののけ姫」だったら、自然保護がテーマとしてありつつも、人間側の事情もちゃんと描かれるじゃない?で、最後に自然との共生・・・と思われつつも、サンは「人間は嫌いだ、でもアシタカは好きだ」と。まだ人間許してないし。一筋縄じゃいかないぞっとなってるじゃん。
でも、「ハウル」はなぁ・・・。戦闘機だとみるとすぐに攻撃しに行っちゃって、おいおい・・・結構好戦的なのはハウルじゃないか?それに、最後に王様お抱え魔女が「戦争はやめましょう」って!そんなあっさり!?


あ、そうそう。国中の魔法使いたちが戦争に使われるっていうところは、ちょっと「ハガレン」っぽくてイイと思いました(笑)


こんな感じかなー。さすが映像は凄く綺麗だったし、魔法のイメージも素敵だったんだけど、残念。


あ、でも、マルクルの声、さいこーーー!(笑)可愛すぎです。萌えます!!!「待たれよ」って!!「待たれよ」って!!ハアハア。カルシファーの声も可愛いけど。可愛いマルクルの声を聞くために、ビデオにでもなったら見てみるのもいいのでは?