バッテリーⅡ

バッテリー (2) (角川文庫)

以前、紹介した「バッテリー」の続編です。あさのあつこさん作(毎日新聞にインタビューが載っていたのだけど、女優の浅野温子と読みが一緒なので、平仮名をペンネームにしたそうです。)


主人公、巧が中学に入学し、野球部に入部。しかし、徹底した管理体制の学校(何しろ、朝、校門で風紀委員が立って検査してる学校なのです。しかも絵のついた筆記具禁止とか、馬鹿らしいことばかり。)なので、個人主義が染み付いている巧には馴染めるはずも無く・・・ある事件が起こります。


相変わらず、巧が妥協しないのでハラハラしちゃう(笑)豪がよくついていってるなぁと思ったり。豪は苦労性な人だ・・・。


学校の管理主義は、読む人をいっぺんに不快にさせる雰囲気がよくでています。が、こうでもしないと荒れるだけ、中学生を野放図にさせていいことない!っていう理屈も少しは分かるんだよね・・・。生徒の自主性を重んずるっていう言葉も、最近の個性伸長の風潮も、実態を前にしたらどれほどの価値があるのかと。この辺、すごく難しい問題で、簡単にオトムライ=悪者として見ちゃいかんと思うです。


なんにせよ、一番たちが悪いのは、一見管理主義に染まっていた先輩たちの捻じ曲がった根性(苦笑)巧は実際にいたら、多分凄く不愉快な奴なんだけど、ついつい巧に自分を映してしまうのは、不思議です。


青波の成長ぶりも可愛らしい。Ⅱも、ますます目が離せない、バッテリーでした。